Doll‥ ~愛を知るとき


公園で再会して以来、ずっと連絡していなかった。

それも、もう限界だったのかもしれない。

膨れ上がった苦しみを、誰かに聞いて欲しかった。


「うちが相談してみよか?役所の子育て課とか、児童相談所とか‥。そーゆとこに。」

虐待だけは許せない。

だから戦えって、歌穂は言った。

だけど、相談所に行ったことがバレたら、もっと酷いことをされる。

「大丈夫。ごめんね、心配させて‥。」

踏み切ることが出来なくて、あたしは歌穂の申し出を断った。


 
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