Doll‥ ~愛を知るとき


「ね、激しいことしないで。愛翔は、まだ小さいんだから。」

「うるさい!分かっとるわ!」

浩也は怒鳴ると、愛翔の小さな体に技を掛け出した。

うつ伏せにした愛翔の足を持ち上げて、背中を反らせた姿勢にして

「愛翔、泣くなよ。」

痛そうに顔を歪める愛翔を見下ろし、笑っている。

「やめてよ!ね、やめて!愛翔が可哀想だよ!」

「黙っとけ!プロレスごっこしてるだけやんけ!」


こんなの“ごっこ”遊びでもなんでもない。

イジメでしかない。


苦しくなった愛翔は泣き出した。

あたしも涙が出て来た。

「やめてよ!もうやめて!愛翔をイジメないでっ!」

浩也の腕を掴んで叫んだ。

「邪魔するな!お前が庇うから甘えて泣くんじゃ!」

愛翔の足を離した彼は、あたしを乱暴に突き飛ばした。


 
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