Doll‥ ~愛を知るとき
「すぐに泣くな!」
わんわん泣いている愛翔の坊主頭を平手打ちして、浩也はタバコに火をつけた。
残酷なことを平気でする。
遊びだと称して、子どもの気持ちを考えない。
一度なんかは、浩也は入浴時にシャワーから吹き出す熱いお湯を愛翔の体に掛けた。
浩也の笑い声と愛翔の悲鳴が同時に響き、あたしは慌てて駆け付け、バスルームのドアを開けた。
「なにしてるの?!」
「ちょっと掛けただけやんけ。熱くないわ!」
「熱くないわけないよ!」
「うるさい!向こう行けや!」
怒り狂った彼はシャワーヘッドを投げ捨てて、あたしに洗面器を投げ付けた。