Doll‥ ~愛を知るとき
場所が場所だからか暴力を奮われることはなかった。
浩也はディーラーに電話を掛け、車を引き取りに来るように頼んだ。
ずっと無言だった。
浩也も何も言わない。
ただ、時折 耳障りな溜め息を吐く以外は‥。
日陰なんて少しも無い路上で、あたしは愛翔を抱いて胸の詰まるような思いに耐えていた。
時間の感覚なんて無い。
とても長く感じた。
暫くすると、代車を乗せたトラックがやって来た。
「嫁が鈍臭いから‥。」
そんな嘘の理由を言って、ぶつけた二台の車を業者に預け
「乗れよ。」
彼は、こちらを向くと代車に乗るように指示をした。