Doll‥ ~愛を知るとき


夕方、いつもの時間に樹が帰って来た。

「おかえりなさい♪」

出迎えるあたしを、彼はギュッと抱きしめてくれる。

「ただいま。愛波、買い物行くよな?」


スーパーマーケットに行きたいって言っていたことを、ちゃんと覚えてくれているんだ。

「うん。すぐに用意する♪」

あたしが部屋着から春ワンピに着替えている時、樹も作業着から私服に着替えた。


白のスカイラインは、旧式。

デザインがすきなんだって。


海に近い空を夕日が淡く金色に染めている。

その光を受けた雲も目映い金色。

助手席の窓から、その風景をずっと見ていた。


< 48 / 666 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop