Doll‥ ~愛を知るとき
「そっか。けど、あれだよな。思い出話に耽るようじゃ、オレもオヤジだな。」
樹は、悪戯っ子みたいな笑顔でそう言うと、お肉をパクっと食べた。
「そんなことないもん。」
あたしは唇を尖らせて、それを否定した。
樹は、優しく微笑んで
「愛波、メシ食ったら軽く流しに行く?」
って、訊いた。
「え?」
「大丈夫。もう昔みたく飛ばしたりしねーから。」
「うん。」
食事を済ませ片付けをして、ドライブに出掛ける頃には、あたしの不安は胸の奥に隠れていた。