Doll‥ ~愛を知るとき
駐車場から、雨上がりの夜空を見上げてみた。
どんよりと曇った夜空には月も星も無く、外灯の明かりが無ければ、この場は暗闇になっている。
「愛波‥。」
立ち止まったままのあたしを樹が振り返って呼んだ。
「ね、樹‥。」
「なに?」
彼に歩み寄りながら、ふと感じたことを口にしてみる。
「夜空の雲が白っぽく見えてるのって、なんでかな?街の明かりを反射してるからかな?」
「うん、そうだな。」
暗闇だったあたしのココロは、樹の愛で照らされている。
まだ何も解決していない今、あたしを照らす灯りは小さな光かもしれない。
だけど、とても心強い光に思えた。