Doll‥ ~愛を知るとき


“魔除け”って言葉が的を得ているように感じて、なんだか可笑しかった。


「嬉しい、ありがと。ね、あたしも何か入れたいな。」

「そうだな。今度、二人で写真撮ろうな。」

「うん。」


樹が部屋の照明を落とし、あたし達は、またベッドに横になった。


「もう、何も考えずに寝ろよ。」

「うん‥。おやすみなさい。」

「おやすみ。」


頬に優しく触れる唇に安堵を感じて、目を閉じる。

とても幸せな気持ちになっていた。

樹の香りに包まれて、いつしか あたしは眠りに就いた。


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