Doll‥ ~愛を知るとき
†18 愛滅
翌朝、樹は、まだ準備中の店に電話を掛けた。
夜にでも話し合いたいと浩也に伝える為だった。
だけど、浩也は出勤していなかった。
あたしが帰宅しなかったから、きっと仕事どころじゃなくなっているんだと思った。
「愛波。家の住所と浩也さんのケー番、教えろよ。」
「うん‥。」
頷いて、樹に貰ったメモ用紙に住所と携帯電話の番号を書き記した。
「愛波は、ここで待ってろ。」
彼は そのメモを手に取ると、交換するように一枚の紙片を差し出した。