Doll‥ ~愛を知るとき
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「中学生の頃、近所の小学生をエアガンで打つのが楽しかった。」
まだ付き合い出して間もない頃、浩也から聞いた話を ふと思い出した。
「そんなことしたら、可哀想だよ。」
「ビビって逃げてく姿が笑えるからな。ま、昔の話や。」
非難するあたしに浩也は悪怯れもせず、そう答えていた。
子供の頃の話。
だから、深くは考えなかった。
だけど、あの時、彼の残虐性に気付いていれば‥。
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二人の間を、重苦しい空気が取り巻いていた。
顔を両手で覆ったまま、あたしは息を殺していた。
浩也の荒い呼吸だけが部屋に響いている。
不意に、リビングからケータイの着うたが聴こえて来た。