Doll‥ ~愛を知るとき
ずっと、幸せだった。
毎日 愛されて、毎日 優しくされて、あたしは、とても幸せだった。
時々、気になっていたこと‥。
樹には、笑顔が少なかった。
クールな性格なんだって、勝手に思い込んでいた。
だけど、違ったんだ。
樹のココロの中には、常に翳りがあった。
記憶を失くしたあたしと、決着が付かないままの浩也と愛翔のこと。
きっと、苦しかったよね‥。
「樹、ありがと‥。」
彼の判断が正しかったのかどうかなんて、分からない。
ただ、暖かい感情が胸に込み上げていた。