Doll‥ ~愛を知るとき
いつものように、商店の入り口の脇に自転車を停めて、ガラスの引き戸を開け店の中に入った。
「ただいま。」
「たらいま~!」
店番をしているオバサンに、愛翔と一緒に声を掛ける。
「エナちゃん、お客さんが部屋で待ってらっしゃるよ。」
「え?お客さん?」
オバサンの言葉に驚きを感じながら、店を出て裏口に廻った。
扉を開けると、見慣れない黒のパンプスがあった。
─ 誰‥?
何故だか、とても嫌な予感がした。
愛翔を抱いて階段を上がり、憂鬱な気持ちで部屋の引き戸を開けた。
「エナさん、お久しぶりね。」
畳の上に正座して、義母があたしを見上げていた。