Doll‥ ~愛を知るとき


樹の背に揺られていると気持ちいい。

春の夜風がココロを暖かくする。


「ね、引っ越すの?」


さっき部屋で言っていたことを思い出して、樹に訊いてみた。


「考えてる。」

「なんで?ね、なんで引っ越すの?」

「隣に人が住んでたら、愛波の声 抑えなきゃだろ?」

「もう‥。」


木造のアパートは、壁が薄い。

だからイヤなんだって、樹は言った。


部屋に帰ったあたし達は、交代でお風呂に入り、一緒に歯磨きをして、一緒にお布団に入った。


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