Doll‥ ~愛を知るとき
ピンと張り詰めた空気を愛翔も感じているんだ。
畳に座らせた愛翔は、義母に寄り付くことをしなかった。
「あーくん、おみせ、いく!」
「階段、気を付けてね。」
「うん。」
立ち上がるとパタパタと足音を立てて、愛翔は部屋を出て行った。
階段を一段、降りる度に
「よいしょっ」
と、可愛い掛け声が少しの間、部屋まで聞こえていた。
愛らしさに思わず緩む口元を、義母の手前 引き締めた。
離婚届の記入欄を緊張しながら順番に埋めていく。
「警察の方に、話は聞いたわ。」
沈んだ声で、義母は話し始めた。