Doll‥ ~愛を知るとき


商店が閉まる時間は早い。

外灯と自販機の灯かりが、暗い夜道を照らしていた。


「星、綺麗だね。」

夜空を仰ぐと、たくさんの星が煌めいていた。

北斗七星が大きく感じる。

「あぁ、明日も晴れるな。」

答えながら、樹は自販機に硬貨を入れた。


「愛波、リンゴジュースだよな?」

「うん。」


カタンと音がして、缶のジュースが落ちて来た。

自販機から缶を取り出し、樹は あたしに手渡した。


< 69 / 666 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop