Doll‥ ~愛を知るとき
商店が閉まる時間は早い。
外灯と自販機の灯かりが、暗い夜道を照らしていた。
「星、綺麗だね。」
夜空を仰ぐと、たくさんの星が煌めいていた。
北斗七星が大きく感じる。
「あぁ、明日も晴れるな。」
答えながら、樹は自販機に硬貨を入れた。
「愛波、リンゴジュースだよな?」
「うん。」
カタンと音がして、缶のジュースが落ちて来た。
自販機から缶を取り出し、樹は あたしに手渡した。