Doll‥ ~愛を知るとき


何も話さない彼に、一抹の不安を覚える。

「樹‥?」

あたしはもう一度、彼の名を呼んだ。

樹は軽く振り返ると

「こっち、おいで。愛波。」

胡座をかいた膝をポンポンと叩いた。


時々ある。

膝の上に乗るようにって合図。

あたしのすきな場所。


ちょっぴり安心して立ち上がり、彼の膝の上に向かい合わせに乗っかった。

そして、樹の首に腕を回して抱きついた。


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