触れる体温
金沢先生は照れながら、今度は両方の手のひらで、私の頬をつつんだ。

「好きだ。谷川ほのかが、好きだ。もう一度、触れてもいい?」

書架に隠れて、もう一度、正樹くんの唇に触れた。そっと伝わる体温が、いとおしくなった。

私も、心の奥の奥で、触れたいと願っていたから。

「どうしよう。」
「ん?」

ふわっとやわらかく、抱きしめられて、心臓がはねた。

「どうしよう。」

嬉しい気持ちを上回る、驚きとドキドキで、言葉がうまく出なかった。

「離したくなくなっちゃうじゃん。」

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