年下彼氏はライバル会社の副社長!(原題 来ない夜明けを待ちわびて)
「あのさ、演……」
そこまで言いかけて辞めた。私は鎌谷にはもう聞けないと思った。私だって馬鹿じゃない。私を好きだという男に彼氏との悩み事なんて零しちゃいけない、ましてやベッドの悩みなんて。鎌谷の気持ちを知った以上、甘えないのが筋だと思う。
「え……演歌って唄う?」
「はあ? まあ、唄わなねーこともないけど最近のキーが高くて無理」
やかんから湯気が上がる。鎌谷は火を止めた。
「カ……カマ」
「何だよ」
「俺様コーヒーなんだけど」
「俺様コーヒーにイチャモン付ける気か、いい度胸してんな」