年下彼氏はライバル会社の副社長!(原題 来ない夜明けを待ちわびて)

「ま、時間が解決してくれるからさ。焦るな」
「そっかな」
「時間が解決しない問題だってあるんだから、解決するだけマシだろ」


 その後は布団の中でもごもごし、6時になると鎌谷の母親が起こしに来た。鎌谷は実家住まい、どーんと太った母親はご飯を用意したから下に降りておいでと私たちを促した。言葉に甘えて朝飯をもらう。鎌谷の父親や妹と一緒にご飯を食べる。母親は迷惑というよりはニコニコしていた。初対面で潰れて押しかけた私に優しくするなんて鎌谷とは大違いだ。彼女は出勤する私の服も気遣ってシャツやスカートも用意してくれていた。しかも一人暮らしは寂しいだろうから時々は夕飯を食べに来なさいと鎌谷家ディナーにも招待してくれた。
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