年下彼氏はライバル会社の副社長!(原題 来ない夜明けを待ちわびて)


 街灯に薄ボンヤリと照らされた由也くんは噛んだ私を笑っていた。


「なかなか営業先では会えませんね」
「そ、そうですねえ」


 他人行儀な余所余所しい会話。由也くんは鞄から何かを出して飲み始めた。オレンジミルクティ、しかもホットの。


「美味しいですね、これ。アイスとはまた違った風味があって」
「……」
「うちには無い商品です」


 他社商品のチェックに買ったんだ。少し寂しかった。私のことを思い出して買ったわけじゃない。
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