しわくちゃになったら、会いに行きます。


 タオルで汗を拭いながら、お兄ちゃんは無邪気に微笑む。


 そして、彰太くんの影がちらついて仕方ないあたしに気付いたのか、眉尻を下げて苦笑した。




 「彰太も、やりたがってるだろうな」




 あたしは小さく頷く。


 お兄ちゃんの後輩だもの。


 お兄ちゃんにそっくりな仕草を時折見せる彰太くん。


 きっと、どこかでお兄ちゃんのプレーを眺めて、うずうずしているんだろうな。




 「俺、今日車で来てるし、見てくか? バスケット」




 指で示す先にはお兄ちゃんの黒いワゴン車が止まっている。


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