しわくちゃになったら、会いに行きます。


 後を追おうとすると、近くで佇む少年の姿を瞳が捉えた。



 「あ、彰太くん」




 思わず呟いた言葉は前を歩くお兄ちゃんにも届いていたらしい。


 え、という声と共に歩みを止めている。




 「いるのか? どこに?」




 お兄ちゃんはあたしの視線を追うように同じ場所を見つめた。


 でも、姿を捉えることは出来なかったみたい。


 眉間にしわを寄せて、目の良いお兄ちゃんは凝視している。


 あたしは、そんなお兄ちゃんと彰太くんを交互に見やる。


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