しわくちゃになったら、会いに行きます。
暖かい身体に身を委ねて、落ち着かせる。
同じ男なのに、彼らと違って心地いい。
さっきのあたしを捕まえていた男の人は、欲望の塊って感じでおぞましかった。
「本当ならこんな気持ちを俺が持っちゃダメなんだって分かってる。
一度死んだ人間が、人を愛するなんてお門違いだって。
でも、最初に会ったあの瞬間から、気になって仕方なかった。
ほっとけなくて、可愛くて――守りたいって思ったんだ」
あたしは抱きしめられたまま、静かに話す彰太くんの表情を覗いた。
彼は、窓の外を見てる。
空を見ているようで、もっと遠い、どこかを見ているようで。