しわくちゃになったら、会いに行きます。

身長分の差




 「朱里、気持ち悪いよ」




 昼休み。


 世間はお昼ご飯時。


 あたしは購買部で買った焼きそばパンにかぶりつく。


 声の主は、幼馴染の莢子。


 霜月莢子[シモツキ サヤコ]。


 この辺では有名な彼女は、モデルとして雑誌を飾りながら、高校へも通うらしい。




 「……朱里、ニヤニヤしないで、気持ち悪い」




 莢子は眉根にしわを寄せて白ご飯を口に運ぶ。


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