あなたから、kiss
ちょっと目が重いから…気づけなかった。
……いや、
慣れた仕事に…、怠惰していたのかもしれないい。
とにかく、素人のハズの彼に指摘さてたことが…悔しかった。
「花さん、このあとお時間はあります?」
校正作業が一段落したところで、店長さんがそう訊ねてきた。
「ええ、今日はあと直帰するだけなので…。」
「そう、良かった。じゃあ、ちょっとだけ…お願いがあるの。」
「お願い?」
「ええ、もし大丈夫なら、雨宮さんにもぜひ…。」
「はい。」
「ありがとうございます、では…、ちょっとだけ待ってていただけますか?」
「あの、」
「……はい?」
「その間、お店見て回っても…いいですか?」
「もちろん!」
雨宮くんが見せたのは。
いつもよりも…幼く見えるような、柔らかい笑顔。
面白いものを見つけた時の…コドモみたい。
普段が普段だけに、その衝撃は…半端じゃない。
彼が店の方へと歩いて行くと、店長さんは声を潜めて…「素敵な方ね。」って、嬉しそうに微笑んだ。