弟系男子が『弟』をやめた時。
「じゃー、何もやってないから
せめて提出だけしてやろう」
「何で上からだよ。」
永澤なんもしませんでした、
っていう報告されたら困るから
提出だけはしに行こうと思ったら、
眞樹原はそれさえも拒んだ。
「お前に提出任したら
途中で転んでホッチキスの芯飛んでいった!
みたいになりかねないし。」
「どんなドジっこやねん。」
意味の分からない理由をつけられて
私は先に帰ることになった。
「じゃー、よろしく!」
リュックを背負って、
全てやり切ってくれた眞樹原に敬礼。
「ん。」
すると眞樹原も、敬礼を返してくれた。
え、意外。
ええやつやん。
何だか今日は、眞樹原のええやつ感が
全面的に押し出されている日だな。
そんな事を考えながら
私は夕日に照らされた学校を後にした。