弟系男子が『弟』をやめた時。


「じゃー、何もやってないから

せめて提出だけしてやろう」




「何で上からだよ。」




永澤なんもしませんでした、


っていう報告されたら困るから

提出だけはしに行こうと思ったら、

眞樹原はそれさえも拒んだ。



「お前に提出任したら

途中で転んでホッチキスの芯飛んでいった!

みたいになりかねないし。」



「どんなドジっこやねん。」



意味の分からない理由をつけられて

私は先に帰ることになった。









「じゃー、よろしく!」



リュックを背負って、

全てやり切ってくれた眞樹原に敬礼。



「ん。」


すると眞樹原も、敬礼を返してくれた。





え、意外。


ええやつやん。




何だか今日は、眞樹原のええやつ感が

全面的に押し出されている日だな。




そんな事を考えながら

私は夕日に照らされた学校を後にした。




< 64 / 72 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop