クレナイの歌
『どうしていつも歌ってるのか』

『どうしていつも悲しい目をしてるのか』

『どうして皆と関わり合うのを避けるのか』


聞きたいことが沢山ある。

そうして互いに少しずつ知りたいと思うようになっていた。


こんな質問したら言われんのかなあ…。

『なら、あなたもそうじゃない』
ってさ。


同じクラスでも席はうんと離れている。
朱里の席は1番前で、岸辺はその真逆だった。

チラリと盗み見る彼女の後ろ姿は、真面目に授業を受けていて、こちらの視線に気づく素振りが無い。



4限目を終えるチャイムが鳴った。
皆いそいそと弁当を取り出し、それぞれ昼食の準備をする。

「あ」

いきなりの出来事に突拍子もない声が出てしまった。


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