お姉ちゃんの憂鬱
「こら、なに引っ付いてんのさ小学生」
「オレは小学生じゃない、小泉ケンだ!」
「んん!くすぐったいから動くなケン!てか離れなさい!」
「ねーちゃん肌すべすべだな!」
「そのくらいにしとけよエロガキ。ねーちゃん困ってんだろうが」
見かねたメグが迷子のエロガキこと小泉ケンくんを引きはがしてくれた。
助かった。
あたしくすぐったがりだからあんまりさわさわされると困ってしまうのだ。
「やめろ金色!離せ!」
「お前離したらまた香奈子にくっつく気だろ。なら離せねぇな」
ケンくんの首根っこを掴んでじたばたしているケンくんにそんなことを言うメグに心の中で感謝する。
そのうちに直くんに事情聴取だ。
「直くん、なんでこんなことになったの?」
「みんながいなくなってすぐにケンくんが僕の目の前で転びまして、放っておけなくて事情を聴いたら迷子だと言うことがわかったので、一緒に来ていたというお父さんを探して回っていたんです」
「なるほど。でも、勝手にいなくなったからあたしたちも焦ったんだよ?ただでさえ携帯忘れたって状態なのに」
「それは…ごめんなさい。あの、お父さんを見つけたらすぐ戻ろうと思ったんですけど…怒ってますか?」
「んーん、直くんはちゃんと見つかったことだし、ケンくんを助けてあげようと思った結果だから怒ってはいないよ。ただ、心配になるから気を付けてねって話」
「ごめんなさい…次は気を付けます」
「うん。わかればよい!」
ションボリする直くんの頭をなでて慰めていると後ろから「わかった、くっつかないからおろして!」と騒ぐ声。
そしてまたもや足に触る手。
「…本当にねーちゃんみたいだな。名前、香奈子っていうの?」