お姉ちゃんの憂鬱

それからまどかとさぁちゃんと合流するまでいろいろな情報を聞き出した。


要約すると、お土産物の店でお父さんが選んでいるときに猫が歩いているのを見つかけて、夢中になった追いかけていたらいつの間にか一人知らない場所に立っていたということだった。


お父さんを探して走っている時に直くんの目の前ですっころび、とりあえずお土産物屋がいっぱい並んでいたという情報からここまでは来たと。



「転んだところは大丈夫?」

「…ちょっと痛いだけだから大丈夫」

「痛いの我慢できて偉かったね。でも膝すりむいてるから洗って絆創膏だけ貼っておこうか」


店のトイレでティッシュを濡らし、軽く砂を落として絆創膏を貼った。

本当は流水で流すのがいいんだけど、水道が見当たらないからしかたない。



「これでよし。じゃあ、おねーちゃんたちの友だちが来たら、一緒にお父さんのこと探そうか」


「…探してくれんの?」


「そりゃあ困ってる人がいたら助けなきゃね。あ、まどか!」



ちょうど到着したまどかとさぁちゃんは少し息を切らしていた。

それだけ直くんのことを心配していたということなんだろう。


二人そろって直くんの頭を叩いていたが、それも二人の愛情の裏返しということにしておこう。





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