お姉ちゃんの憂鬱
「で、ケン。お前の父ちゃんの特徴は?」
「灰色のシャツと黒のズボンで、水色のバック持ってる。あと、メガネかけてる。髪は短くて黒くて、背もおっきい方だと思う」
まどかの問いに、今度は素直に答えたケンくん。それだけわかれば十分か。
「よし、じゃあ探しますか。また二手に分かれる?」
「……なぁ、お前の父ちゃんって、あの人じゃねぇの?」
さぁちゃんとどう二手に分かれるか考えていると、メグがそんなことを言った。
指さす方向に目を向けると、薄いグレーの半そでのYシャツに黒のジーンズ、パステルな水色のトートバックを持った黒縁メガネのすらっとした男性が慌てた様子でキョロキョロしているのが見えた。
「あ、お父さん!!見つけた!」
ケンくんも見えたのか、その男性に向かって走りだすので、手を握られていたあたしも必然的に引っ張られることとなった。