お姉ちゃんの憂鬱

「お父さん!」

「ケン!!お前勝手にどこ行って…あ、」



親子感動の再会のところ悪いが、あたしの存在に気づいてしまったらしい。

とても優しそうな顔をしたお父さんだ。


あたしの手を離してお父さんの元に駆け寄ったケンくんはとても嬉しそうな顔をしていた。



「あ、あの、私たちケンくんが迷子になっていたので、」


「ねーちゃんたちが一緒に探してくれたんだ!」



後ろからついてきたみんなを指さし、嬉しそうに言ったケンくん。

お父さんを見つけて安心したのか、顔が先ほどよりも明るい。



「見つかってよかったね、ケンくん」


「本当にありがとうございました!何かお礼を…」


「いえいえ、それにケンくんを見つけてくれたのは、こっちの直くんですのであたしは何もしていませんよ」



先ほどから大人しくだんまりしている直くんをお父さんの前に引っ張り出すと、なにやらあたふたした様子であいさつをする直くん。

それを横目で眺めていると、あたしのiPhoneがけたたましく鳴った。




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