お姉ちゃんの憂鬱

「自己満足?」


わかった風に話すメガネとさぁちゃんに注目が集まる。

どういうことだろうか。



「あ?こういうのは現役であるお前らの方が分かると思うんだけどな」


「先生、このメンバーが愛だの恋だのそっちの方面に疎そうなのは明らかじゃないですか。ペットくんは分かると思うけど」


「そうですね。かなちゃんに関してだけですけど」



なんか知らんが貶されたらしいことはわかった。

なんだい愛だの恋だのって。

あたしだって一応誠と付き合っているわけですし分からなくはないと思うんだけど。



「で、自己満足ってどういうこと?」


焦れたようにまどかが問う。


「あー、たぶんだが、この手紙の送り主は吉岡に対して付き合ってほしいとか好きになってほしいとか、ないことはないだろうがそこまで高望みしてないんだろう。

自分の気持ちを知ってほしい、けど伝えたことで結果がどうなるか分からない。伝えて断わられて傷つきたくない。でも知ってほしい。でも傷つきたくない。そんな感じの葛藤でどうしようもなくなっちまったんだろ。

で、匿名で気持ちを伝えれば、自分の気持ちを相手に知らせることができるし、傷つく必要もない。返事は求めてない。だから自己満足」



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