お姉ちゃんの憂鬱

「じゃあ、それをふまえておさらいしてみるか。最初に教科書に落書きされたとき、反応示した奴はいなかったって言ったけど、それは演技してたってことなんだろうな。」


「あ、でも、待ってください。あたしより先に来てた人の反応は見れてないです。」



確かあの時、あたしと直くん以外にもすでに登校している人が何人かいた。

ちゃんと顔は覚えてないけど、居たのは確かだ。



「そっちの可能性もあるか…」


「どうやって洗い出します?」


「自分から名乗り出るってのは期待できそうにないから、やっぱり現行犯逮捕じゃん?」



まどかの意見にみんなもうなずく。

ここまで話が大きくなっていて、クラスのみんなもある程度状況が分かっているのにも関わらず何も反応を見せないってことは、最後まで隠し通す気なんだろう。



だけど、そんなこともちろん許してあげない。


人にこれだけ嫌な思いさせておいて自分は高みの見物なんて、陰険で趣味が悪い。

言いたいことがあるのなら、自分の口で堂々と伝えろってんだ。




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