お姉ちゃんの憂鬱



「僕がおとりになります」



クラスに関係者がいるかもしれないと分かった時点で、直くんがそんなことを言いだした。

危ないことはさせたくないと言ったのに、頑として聞かない直くんを引かせることはできなかった。


そして、仕方なくみんなで考えたあぶり出しの作戦。

作戦なんて言ったって、とっても単純な話だ。


おそらくクラスにいるだろう主犯格にわざと仲良さげな姿を見せて、さらに直くんが一人になるように仕向ける。

こんな単純な作戦に犯人が乗ってくれるかわからないが、やってみてダメだったら第二弾を考えようと言う具合だ。



実際はみんなで教室の外で待機。


メグと誠は男子トイレで待機している。

メガネが打ち合わせなのは本当だけど、今日は特に大事な話はないため、20分ほどでおわるはずだと副校長が言っていたらしい。


もし教室にメガネが向かう途中で足止めなんかしに来たらそれこそ犯人グループの候補者だ。




「まさか田代くんがねー」

「あたしも意外だった。あんなに大人しそうなのに。」

「それを言ったら直江だって大人しそうだけどあんなんだぞ」

「それもそうか」



人は見かけで判断すんなってことよね。


「まだ合図来ない?」

「まだだね。」



救出の合図はあたしのiPhoneをcallすること。

そこから、さぁちゃんがメグに、まどかがメガネにcallする。


それでもれなく全員集合だ。



「…かな!着信!」

「よっしゃ行くぞ」

「悪者退治と行きましょうか」





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