Love their
またこのまま夢心地に置いておきたい気持ちを振り払い部屋を出ようとした。
?
あれ?
ベッドサイドに置かれた小さい棚に綺麗に並べられた数冊の本の中に一つだけ形の違う冊子が今にも床に落ちそうになっていた。
近づいて立て掛けようとしてそれを手にした。
見るからに今のものとは違う紙質。
思わず、一度自分の手に取り出していた。
何だろ…。アルバム?
無意識に表紙を開けようとしてハッと我に返る。
駄目だよね。勝手に見ちゃ…。
棚に並ぶ数冊の医学書と一緒に置かれていることに若干の興味がレイの頭に湧いて来た。
……。
少しだけ。なら、いいよね…。
都合良く自分に言い聞かせながら手は勝手にアルバムを開いていた。
中身は彼であろう幼少時代の写真。
少し赤茶けた写真の中に写る少年に彼の面影が重なる。
「わぁ…可愛い…」
今の一本芯が通った常に冷静な彼の姿からは想像も出来ない位のやんちゃそうな少年。
ジャングルジムのてっぺんでズル悪そうな表情でピースサインをする少年。
母親であろう女性と一緒にスイカを食べる少年。
そのどれもが明るく活発に育つ姿が写真に収められていた。
?
あれ?
ベッドサイドに置かれた小さい棚に綺麗に並べられた数冊の本の中に一つだけ形の違う冊子が今にも床に落ちそうになっていた。
近づいて立て掛けようとしてそれを手にした。
見るからに今のものとは違う紙質。
思わず、一度自分の手に取り出していた。
何だろ…。アルバム?
無意識に表紙を開けようとしてハッと我に返る。
駄目だよね。勝手に見ちゃ…。
棚に並ぶ数冊の医学書と一緒に置かれていることに若干の興味がレイの頭に湧いて来た。
……。
少しだけ。なら、いいよね…。
都合良く自分に言い聞かせながら手は勝手にアルバムを開いていた。
中身は彼であろう幼少時代の写真。
少し赤茶けた写真の中に写る少年に彼の面影が重なる。
「わぁ…可愛い…」
今の一本芯が通った常に冷静な彼の姿からは想像も出来ない位のやんちゃそうな少年。
ジャングルジムのてっぺんでズル悪そうな表情でピースサインをする少年。
母親であろう女性と一緒にスイカを食べる少年。
そのどれもが明るく活発に育つ姿が写真に収められていた。