誰もしらない世界
歩は俯いたまま夜の街をもくもくと帰る。

ドン…

誰かにぶつかり軽くしりもちをついた。

歩(いたた…)

藤田(あれ、歩さんじゃん!)
偶然藤田とぶつかっていた。

歩(あれっ藤田さん。すいません、ぶつかっちゃって)

藤田(いいよ、それより大丈夫?)
藤田がしりもちをついている歩の手をひく。

歩(大丈夫です。すいませんでした、じゃあ。)
そう歩は言うとそそくさと足早に夜の街へと消えていった。
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