社長に求愛されました


「おばさん」
「ん?」
「あのね、おばさん……私……」

明るい笑顔を浮かべる洋子と目が合う。
その瞳は、将来の事を考えてなのか輝いていて、それを曇らせるような事を言おうとしている事が申し訳なく感じるほどで……言おうとしていた言葉がぐっと喉に詰まる。

今、この話を断ったら、洋子の望みを潰してしまう事になる。
期待を裏切るような事になってしまう。
こんなによくしてもらってきたのに。

こんなに、自分を望んでくれているのに。

でも――。
それでも、どうしても譲れない気持ちが今のちえりにはあって。
守りたい関係があるから……。

俯きたくなる顔をぐっと上げたちえりが必死のまなざしで、洋子を見つめた。

「私、好きな人がいるの……」

「え……」と小さな声をもらし、驚いた表情を浮かべる洋子を見つめたまま続ける。




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