茅
家族
婚約パーティー
風葉side
時間が過ぎるのは早くて茅さんと一緒に暮らしはじめて一ヶ月が経とうとしています。
今日は私の43代目襲名パーティーと茅さんとの婚約パーティーが有ります。
「ねえ茅。今日はどの着物が良いかな」
一ヶ月で色々な事が有って私は茅さんを「茅」と呼ぶようになりました。
今はパーティーで着る着物を二人で選んでいます。
「青系?赤系?どれが良いかな」
「華やかな方が良いと思うけど」
「茅は何着るの」
「俺?俺は着物か袴かで迷ってる」
「色は?」
「着物が紺で袴が灰色」
始めてから1時間が経つのにまだ決まりません。
「紺の方が似合うと思うよ」
「じゃあ着物にするか」
「私はどうしよう。柚希さんはどれが良いですか」
さっき廊下を通った柚希さんを巻きこんで話し合う。
「茅様が紺でしたら風葉様は朱色の着物はどうですか」
「じゃあこっちとこっちどっちが良いと思う?」
手元には朱色と薄い朱色の着物が二つ。
「柄が大きい方が良いよね。華やかで」
「そうですね」
「じゃあこっちかな。茅これでいい?」
「似合ってると思うよ」
「じゃあこれで決定―」
1時間かけてようやく服装が決まった。
「ねえ茅。パーティーの招待客の名簿見た?」
「見たよ。あれ全部覚えなきゃいけな?」
「そう。頑張って。期限は4時までだよ」
招待された人は全部で50人以上いる。
もちろん私は覚えているので心配はない。
「失礼します。お着物は決まりましたか」
「はい」
「そろそろ会見の時間ですので参りましょう」
パーティーの前に記者会見が有る為早めに会場に向かう事になっている。
柚希さんに着物を専用の入れ物に入れてもらい玄関に向かう。
「じゃあ行ってきます」
「行ってらっしゃいませ」
柚希さんに見送られ会場のホテルに向かう。
「会見での応答は今朝お渡ししたプリントに書いてある事だけをお願いします」
「それ以外の質問は?」
「答えなくて結構です」
「はーい」
横では茅が一生懸命に今日招待された人たちの名前を覚えている。
「あっ。ねえ風葉」
「何?」
「前に話した高校の事なんだけどさ。マネージャーと話した」
そう言えばそんな事言ってたね。
「それで」
「この会見が終わったら行ってもいいって」
「良かったね」
「うん」
とっても嬉しそう。
「そんなに行きたいの?」
「だって風葉と今より長く居れるから」
そうゆう事。
「でもお昼休みだけだよ」
「登下校も一緒」
「送り迎えはいつもでしょう」
「学校行事も一緒でしょ」
よく調べたね。
そんなに私と居たいのかな?
「そんなに私と居たい?」
「うん。離れたくない」
それはちょっと勘弁。
でも嬉しい。
「いいから。早く覚えてっ」
「あれ風葉照れてる?」
「照れてないっ」
そんな事言われると顔が赤くなる。
「照れてる」
「照れてない」
「風葉可愛い」
「可愛くない」
おかしくなって二人で笑いだす。
ホテルまでの車の中はとっても楽しかった。
時間が過ぎるのは早くて茅さんと一緒に暮らしはじめて一ヶ月が経とうとしています。
今日は私の43代目襲名パーティーと茅さんとの婚約パーティーが有ります。
「ねえ茅。今日はどの着物が良いかな」
一ヶ月で色々な事が有って私は茅さんを「茅」と呼ぶようになりました。
今はパーティーで着る着物を二人で選んでいます。
「青系?赤系?どれが良いかな」
「華やかな方が良いと思うけど」
「茅は何着るの」
「俺?俺は着物か袴かで迷ってる」
「色は?」
「着物が紺で袴が灰色」
始めてから1時間が経つのにまだ決まりません。
「紺の方が似合うと思うよ」
「じゃあ着物にするか」
「私はどうしよう。柚希さんはどれが良いですか」
さっき廊下を通った柚希さんを巻きこんで話し合う。
「茅様が紺でしたら風葉様は朱色の着物はどうですか」
「じゃあこっちとこっちどっちが良いと思う?」
手元には朱色と薄い朱色の着物が二つ。
「柄が大きい方が良いよね。華やかで」
「そうですね」
「じゃあこっちかな。茅これでいい?」
「似合ってると思うよ」
「じゃあこれで決定―」
1時間かけてようやく服装が決まった。
「ねえ茅。パーティーの招待客の名簿見た?」
「見たよ。あれ全部覚えなきゃいけな?」
「そう。頑張って。期限は4時までだよ」
招待された人は全部で50人以上いる。
もちろん私は覚えているので心配はない。
「失礼します。お着物は決まりましたか」
「はい」
「そろそろ会見の時間ですので参りましょう」
パーティーの前に記者会見が有る為早めに会場に向かう事になっている。
柚希さんに着物を専用の入れ物に入れてもらい玄関に向かう。
「じゃあ行ってきます」
「行ってらっしゃいませ」
柚希さんに見送られ会場のホテルに向かう。
「会見での応答は今朝お渡ししたプリントに書いてある事だけをお願いします」
「それ以外の質問は?」
「答えなくて結構です」
「はーい」
横では茅が一生懸命に今日招待された人たちの名前を覚えている。
「あっ。ねえ風葉」
「何?」
「前に話した高校の事なんだけどさ。マネージャーと話した」
そう言えばそんな事言ってたね。
「それで」
「この会見が終わったら行ってもいいって」
「良かったね」
「うん」
とっても嬉しそう。
「そんなに行きたいの?」
「だって風葉と今より長く居れるから」
そうゆう事。
「でもお昼休みだけだよ」
「登下校も一緒」
「送り迎えはいつもでしょう」
「学校行事も一緒でしょ」
よく調べたね。
そんなに私と居たいのかな?
「そんなに私と居たい?」
「うん。離れたくない」
それはちょっと勘弁。
でも嬉しい。
「いいから。早く覚えてっ」
「あれ風葉照れてる?」
「照れてないっ」
そんな事言われると顔が赤くなる。
「照れてる」
「照れてない」
「風葉可愛い」
「可愛くない」
おかしくなって二人で笑いだす。
ホテルまでの車の中はとっても楽しかった。