*華月譚*花ノ章 青羽山の青瑞の姫
ちらりと隣に目を向けると、汀がなんだか嬉しそうな、のほほんとした顔で灯を見上げていた。
灯は小さく笑い、ゆっくりと瞬きをした。
紅緋の髪が夜風に揺られるのを心地よく感じながら、汀の母へと視線を戻す。
いくら記憶を失ってしまっているとしても、この母が、汀を産み、育てたのだ。
そんな感慨に胸を打たれ、灯は心の内を少しずつ言葉に変えていく。
「…………こいつは………汀は、本当に変なやつで。
本当に能天気で、自由奔放で、いつも周りをはらはらさせて。
しかも破天荒で、傍若無人で、無鉄砲で、型破りで、そそっかしくて、思い込みが激しくて、勝手なことばかりしでかして、面倒ばかり起こして。
本当に、どうしようもない奴です」
「んまぁ」
あまりにもぽんぽんと言葉が飛び出してくるので、汀は感心したように声を上げた。
「あなたったら、いつもは無口であんまり話さないのに。
そういう話をするときだけは、口達者になるんだから………」
「それはお前が、文句を言いたくなるようなことばかりするからだ」
灯は問答無用で告げた。
灯は小さく笑い、ゆっくりと瞬きをした。
紅緋の髪が夜風に揺られるのを心地よく感じながら、汀の母へと視線を戻す。
いくら記憶を失ってしまっているとしても、この母が、汀を産み、育てたのだ。
そんな感慨に胸を打たれ、灯は心の内を少しずつ言葉に変えていく。
「…………こいつは………汀は、本当に変なやつで。
本当に能天気で、自由奔放で、いつも周りをはらはらさせて。
しかも破天荒で、傍若無人で、無鉄砲で、型破りで、そそっかしくて、思い込みが激しくて、勝手なことばかりしでかして、面倒ばかり起こして。
本当に、どうしようもない奴です」
「んまぁ」
あまりにもぽんぽんと言葉が飛び出してくるので、汀は感心したように声を上げた。
「あなたったら、いつもは無口であんまり話さないのに。
そういう話をするときだけは、口達者になるんだから………」
「それはお前が、文句を言いたくなるようなことばかりするからだ」
灯は問答無用で告げた。