箱入り結婚のススメ
「うん。よくわからないけど、欲しい、気もする」
それが今の正直な気持ちだ。
「それなら頑張ろう。舞の恋愛スキルが足りないところはフォローするから。
でも、ふたりきりになったら私があれこれするのは無理でしょう?
だからちゃんとウーマンライフでお勉強」
「わかった」
わかったような、わからないような。
ウーマンライフがすべてではない気がするけれど……。
とにかく恋の経験値が全くない私には、雑誌にだってなんだって、すがるしかないのかもしれない。
店員さんに促されて奥へ入って行くと、少し静かになった気がする。
ふすまを開けると個室になっていて、8人分のグラスとおしぼりが置かれていた。
「お飲み物は、みなさんそろわれてからで?」
「そうしてください」と答えた麻子は、緊張する私とは対照的に、ニコニコ顔だ。
しばらく麻子に恋愛のノウハウを聞かされたけど、緊張している私は、あまり呑みこめなかった。