箱入り結婚のススメ
『僕が一緒の時』という言葉に胸がキュンとしたのだ。
彼と一緒なら少しくらい羽目を外しても、彼が守ってくれるんだと思えたのだ。
室賀さんは、やっぱりたくさんの料理からひとつを選べなかった私のために、私の分まで注文してくれた。
「舞さん、料理はするの?」
「はい、一通りはできるつもりですけど、こんなにうまくはいきません」
目の前に運ばれてきた前菜は、見た目も美しく、食べる前からおいしいだろうなと思えるほどだ。
大学生の時から、料理教室には通っている。
花嫁修行の一貫として、どうしても習うようにと言われたからだ。
だけど、園で働くようになってからは、忙しくてさぼりがちだ。
「そりゃそうだよ。舞さんはシェフじゃないんだし。
あっ……もしかしてお母さんの料理は、こんなにすごかったりするのかな?」
室賀さんは、ホタージュスープにスプーンを入れると、アツアツのスープを一口飲んだ。