箱入り結婚のススメ
「いえ、流石にここまでは。
でも、母の料理はいつもおいしくて、未だに新しい料理を勉強し続けている母のことを、尊敬しています。
いつか私も、母のように料理上手になれればいいなと」
「やっぱりだ」
室賀さんはスプーンを置くと、私の顔を見つめる。
「やっぱり、舞さんは、僕が思った通りの人だ」
その発言の意味がよくわからなくて首をかしげると、彼は微笑んだ。
「自分の両親への感謝を、常に持っていて、それを口に出せる。
それって、簡単なようで難しいことなんだよ。
人は大人になる過程で、反抗期なんかを経験して、素直になれなくなる。
だから、両親への感謝を口にするのがだんだん恥ずかしくなるものなんだよ」
そう、なのかな?
「感謝やすごいと思うことを、恥ずかしがらずに素直に認められる。
ご両親に大切に育てられ、十分に愛されてきた舞さんは、それができる人な気がしてた」
そんなに褒められると照れる。
だけど同時に、室賀さんが父も私を愛してくれているのだと、教えてくれている気もする。