箱入り結婚のススメ

少し疲れていた私は、そのままベッドにもぐりこむと、すぐに眠ってしまった。

朝起きると、通勤用のバッグの横にウーマンライフが転がっているのを見て、思わずバッグに押し込んだ。

これは麻子に返そう。

室賀さんにいつか抱かれるのかしれない。
だけど、私には難しいスキルを身に着けるのは無理そうだ。
麻子の言うとおり、室賀さんに任せればいい。

昨日の彼からの電話を思い出しながら、そう思った私は、出勤の準備を始めた。



その日から始まった発表会の準備は、かなり忙しかった。

園児の振り付けを考え、どうしたら上手く教えられるか意見を出し合い、園児が帰った後に衣装作りをする。
大体出し物は何年周期かで同じ演目をすることが多いようだけど、衣装は痛んでいることも多く、作り直すことがほとんどだった。


「速水先生、布が足りないの」

「わかりました。買いに行ってきます」


正担任の松永先生にそう言われた私は、慌てて園を飛び出した。

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