箱入り結婚のススメ

その日は、園児を帰すと職員会議があって、次の父兄参観について話し合った。

いつもは会議が終わると麻子が私を「帰ろ」と誘ってくるけれど、私が園長先生と話しているすきに、彼女は帰ってしまった。


やっぱり様子がおかしい。心配だ。


スマホを出して麻子にメールしようとしたけれど、秀明さんに『舞が知ったところでどうすることもできない』と言われたことを思い出してためらい、結局できなかった。


昨日は秀明さんの突き放したような言葉に腹を立てるばかりだったけど、確かに正論なのかもしれない。


それから数日は、秀明さんからの電話を取らなかった。

彼の言っていることが正論かもしれないとどこが思いながらも、助けてくれない彼にやっぱりいらだっていた。


冷たい彼の一言に、こんな人だったんだなんて落ち込んだり、だけど声が聞けないと寂しかったり……。

私の気持ちは複雑だった。

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