箱入り結婚のススメ
「だけど、それを思い出させてくれたのも、舞」
ゴクンとオムライスを飲み込んだ彼が、にっこり笑う。
「私が、なにか?」
「舞の前では自分を殺せない。勝手に好きだって口が言ってる」
「あはは」
久しぶりに過ごす彼との大切な時間は、やっぱり私を癒してくれる。
「今度、正式に挨拶に行きたい。それと、俺の両親にも紹介したい」
突然大切なことを口にした彼は、もう一口オムライスを口に入れた。
秀明さんの実家のある静岡は、少し遠くて私も行ったことがない。
私たち、本当に……結婚するんだ。
実感がわかないけれど、幸せな気持ちで満たされた。
「舞、もうすぐ夏休みだろう?」
「はい。午前中は預かり保育がありますが、特別体制になります」
預かり保育は希望者だけなので、交代で勤務になる。
「舞に余裕ができたら、静岡にも行こうか? 俺も代休が取れるから」
「はい」