箱入り結婚のススメ

「この度は、舞と秀明さんの結婚をお許し頂きまして、誠にありがとうございました。
本日はお日柄も良いので、結納の儀を取り交わさせていただきます。
結納の品を持参いたしました。いく久しくお納めください」


最初に口を開いたのは、父だ。
さっきまで緊張していた父も、堂々としている。


正式に養子縁組する場合、妻側から挨拶をし、結納金を納めるのが普通らしい。
だけど速水姓を名乗ってもらうだけになったため、秀明さんと話し合って、結納金はなしにして婚約指輪をいただき、彼には腕時計をお返しするということになっていた。

それでも、速水の姓になるのだからと、通常とは男女が逆の進み方だ。


目の前に並んだ長熨斗、末広などの七品の結納品は、どれにも意味が込められているのだと知った。

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