箱入り結婚のススメ

それからすぐに食事になった。
私はまだ緊張が解けなかったけれど、両家の間で話が盛り上がり始めた。

少しだけ日本酒も振る舞われて、それぞれが口にする。
だけど、元々お酒が強くもなく、緊張でこわばっている私は、一口舐めただけで食事にも手がつけられない。


「舞、大丈夫か?」


私の正面に座る秀明さんが、私を心配したのか小声でつぶやく。


「はい」

そうはいっても、帯でギュンギュン締め付けられていることもあって、とても食べ物が喉を通る状態ではない。
両親の会話に軽く相づちを打ちながら、なんとか時間をやり過ごした。


「今日はわざわざお越しいただき、本当にありがとうこざいました。
これから末長くよろしくお願いいたします」

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