箱入り結婚のススメ
重い着物を着て立ち上がると、やはり緊張が走る。
だけど、同時に気持ちが引き締まるのを感じる。
控室を出ると、桐生さんの横に紋付袴を着こなした秀明さんの姿があって、ドクンと心臓が跳ねた。
着物姿の彼を見るなんて初めてだ。
でも、すごく似合っている。
「今日はなんて日なんだ。
こんなに綺麗な舞に何度も出会えるなんて」
相変わらずの彼のストレートな言葉に、照れてしまって俯いた。
安永さんも桐生さんもいるというのに。
「これからずっとですよ。ずっと幸せな日が続くんです」
安永さんがつぶやいた言葉に、桐生さんがうなずいた。