君恋 ~あの夏の記憶~
規則的なリズムでボールをつく音
バッシュと体育館の床が擦れてなる音
ボールがリングに吸い込まれる音
体育館に近づくにつれてあたしの大好きだった色んな音が聞こえてくる。
昨日は女子しか見てなかったから気づかなかったけど男子も相当レベルが高い。
こんな中で1年からスタメンをとんのは難しそーだなと思いながら歩みを進める。
「おっ陽斗じゃん!1on1やろーぜ‼︎」
1人の先輩が陽斗を見つけて声をかけてきた。
「いいっすよ。今日はまじでいくんで」
「おうっ‼︎ん…⁇この子は⁇陽斗の彼女?」
先輩はあたしに気づくと声をかけてきた。
でもあたし陽斗の彼女じゃないんだけどな…
「違いますよ‼︎隣の席でめっちゃバスケ上手いんですよ‼︎」
「そーなのっ⁈俺、桐谷颯‼︎バスケ部入んなくていーの⁇てか何チャン⁇」
「青海結奈です。よろしくお願いします。バスケ部には入りません」
一応挨拶しといたけど…何かチャラくてバカそーだな…。
まっ、どーせそんな関わんないだろうし関係ないかっ。