青い残光【完】
結局、わたしの恋は実らなかった。
正直、分かっていたけれど……
彼はわたしの言葉を遮ることなく、ちゃんと最後まで聞いてくれた。
そして一生懸命言葉を選び、たどたどしくも精一杯謝りながら断りを入れてくれた。
謝ってほしいわけでは、なかったのに……。
むしろ謝らないといけないのは、わたしの方だと思った。
わたしなんて、眼中にないのは嫌でも分かった。
それでも、わたしは諦めきれなくて。
本当なら、「わたしのことを好きにさせてやる!」とか言うべきだとは思ったんだけど……
あの二人を前に、わたしは完全に邪魔者なのは分かっていた。
困らせている自覚はあった。
彼の困った表情を見てもなお、そんなことを言える強さはわたしにはなかった。
結局、何も言えなかった。
言えなかったのは、わたしに勇気がなかったから。
ただ、それだけ………。